ビーズのイコン装飾(19世紀初頭 ロシア)
シルバーや真鍮のオクラード(イコン装飾)はごまんとあるのですが、
ビーズの手縫いは希少で、ほとんど残っていないようです。
高い金属のオクラードを買うことのできない方が、一生懸命ビーズで作ったのではないかと想像されます。
この装飾に合う構図のイコンを探して旅に出るのも良いかもしれません。
幼きイエスを抱くマリアには手が3本あり”癒し”の象徴となっています。
キリスト教においてイコノクラスム(東方正教による)が横行した時代に
イコン擁護者であったイオアンが手を切り落とされました。
しかしイコンに祈りを捧げたところなんと切られた手が再生してきたため、
感謝の印として銀製の手をそのイコンに加えたことがこの構図のきっかけとされています。